2013/09/08

心の距離

皆さん、ご無沙汰しております。

ここ数日は納品の準備で慌ただしい日々を送りなかなか更新ができませんでした。そして納品が一段落すると今度は来月に参加させてもらうイベントの準備が始まります。やる事は沢山ありますが「先送りせず、段取りよく」を心がけていきたいと思います。



そして今日はとうとう東京オリンピック開催が決まりました。関係者の方々の長年の労が報われて私もホッとしています。かく言う私も実は学生時代デザイン事務所でアルバイトさせてもらっているときに誘致キャンペーンのお手伝いをしたことを思い出しました(本当にわずかですが)

これから2020年に向けて東京、そして日本が盛り上がっていくのは楽しみではありますが、その一方で誘致プレゼンの際に言われた「東京は福島から250キロ離れているから大丈夫」や「汚染水はまったく問題ない」という表現に大きな違和感を覚えます。そして安全が明確に語られていないことも問題ですが、被災された福島の方の心情を置き去りにして雄弁に「不安は風評被害だ」と語る姿勢には正直憤りすら感じます。


真実は人の数だけあるはずです。仮に科学的に安全が実証されたとしてもそれを信じない人に安全は無い。科学を信じない人は愚かなのか。また「科学的に安全」は本当に安全か。それが覆されたから今汚染水の問題が大きく横たわっているのではないのでしょうか。



世の中には理で割り切れない情がある。だから「客観的」は無いし、事実は人の数だけある。科学的実証から導き出された答えもまた情から生まれている。というのが私の個人的考え方です。

つまり「科学的に〜」「客観的に〜」という言葉を使ってさも情を排除した、最も合理的な答えを言っているようで、大きな情が根底ではやはり動いている。そしてその情が誰かを傷つけてしまっている、と今回のプレゼンで思いました。





「都市の豊かさは地方の豊かさに依存して成り立っている」という言葉があります。(逆も当然あると思いますが)

私たちが平和に暮らせているのも福島の原発だったり、沖縄の米軍基地だったりといったある種地方の人々の犠牲によって成り立っているということを今一度考えなければならない、と改めて思いました。


物理的な距離は変わりませんが、東京と福島を含めた東北の人々との心の距離が7年後には今より少しでも縮まっていることを心から願います。





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